私自身の幼少期の話をしようと思います。
私が育った家庭はサラリーマンと専業主婦、
そして、祖父母が同居、3人兄弟の7人家族。
ある程度大家族の部類に入る家庭環境で育ちました。
母は、商売屋のお嬢さんだったため、独身時代は自分でもお店をやったりしていたそうですが結婚を機に子育てに専念したくて専業主婦に。
自営業の商売屋というのは景気に左右されることも多く、両親は休みもなく働きっぱなし、売り上げの悪い時は子どもでも察するらしく、学生時代は「明日から学校行けないんじゃないか…」と思うときもあったそうです。
そういうわけで、「結婚するならサラリーマン!」と思っていたそう。母自身は会社勤めはしたことがありません。
父はといえば、「24時間働けますか」の時代のサラリーマンなので
朝は6時ごろ出かけ、夜は10時過ぎに帰宅する日々、休日は疲れて寝ているか接待ゴルフかで、一緒に遊んだ記憶はほとんどありません。というか、そもそも顔を合わせるタイミングさえなかった。高校生くらいになってようやく、朝の支度の時間に週1,2回顔を合わせる程度。全く家庭には関与せず、仕事仕事と言っていたけれど、会社の名前は聞いてもどんな仕事内容をしていたのかを私が知ったのは自分が社会人になってから。
そういうわけで、私の仕事観は「外で忙しく働く」らしい、というものだけでした。
情報量が今とは格段に違う昭和の子ども時代、しかも田舎。「働く」のサンプルといえば両親(と祖父母)くらいしかなかったのです。
将来の夢は?なんてよく聞かれるけれど、全然イメージわかない。
幼稚園児の頃はみんなが憧れる「お花屋さん」「ケーキ屋さん」のうち、「お花屋さん」を選択していたけれど、苦手な虫がいるんじゃないかと思ってフェイドアウト。
中学校から、ファッション誌にハマり、スタイリストに憧れたけれど「そんなの私には無理」という謎の固定観念から目指そうとはしなかった。
で、なんとなく就職活動して、なんとなく会社勤めしたんだけど。
当時、私にとって仕事はお金をもらうための手段でしかなくて
好きなこととは全く違った。
当時の彼氏と休みを合わせたくて
土日休みで、都市部で働けて、お給料がいいところ。
これだけが条件。
母に「それなら証券会社じゃない?」と言われて、内定をくれた証券会社に就職。
「お金」は好きだったけど、正直、経済のことなんてどうでもよかった。
証券会社で働くには、証券外務員をはじめ、保険やFPなど取らなくてはいけない資格がたくさんあって、コンプライアンスも厳しいし、新しい商品が出るたびに勉強会、お客さんの質問に答えられるように日々勉強しなくてはいけない環境。
え?聞いてないし。
学校卒業したのにまだ勉強すんの?
って思ってた。
今となってはすごく反省だけど、そもそも興味のないところに就職しちゃってるから仕事の勉強するのがすっごく嫌だったんですよね…。
結局、1年も経たずに退職。
(証券会社の離職率は半端ないので、1年以内に同期の3割が辞め、3年以内には7割以上が辞めるんだよね、だから、別に早すぎない。私の前にも数人辞めてるし私の直後にも数人辞めてる。)
学校卒業したのにまた勉強すんの?って思った理由としては、
それこそ「お花屋さん」とか「ケーキ屋さん」しか
私の中で「働く」のサンプルがなかったから。
(彼らが勉強していないとは言ってない。販売職って私も経験してるから、向き不向きの問題もあるし、私は向いていたからとっても楽しかった。違った意味で勉強はしたけれど、それは勉強だと思ってない部分があって、後述)
その後、いろんな仕事をして今に至るわけですが、
やっぱり、好きなことは学べるんですよね。
今だって、どんどん新しいことが出てるから
例えばインスタの投稿しようとしてやり方学んでみたりとか、
そういうのも日常なわけで、ある意味これだって「勉強」なわけですよ。
自分では「勉強だ!!」と思ってやっているわけではないけれど。
でも、そんなの興味ない人からしたら「すごいね」って言われるし。
大人になっても働く上でみんな勉強してるんだよ!
漢字覚えたりとか、地理覚えたりとかだけが勉強じゃないんだよ。
でも、そういう勉強しておかないと、後々困るよ。
そういうのって、どうやって子どもに伝えていけばいいんだろうって思う。
よく、子どもの受験勉強と一緒に勉強して親も〇〇の資格を取りました!とかあるけれど、
果たしてそれが仕事と結びつかないものな場合、子ども側はどう思うのか?
はたまた、仕事に結びつくような資格試験を目指したとしても、それがその後活かせなかったらどう見えるんだろう?
でもやっぱり、「机に向かっている」ことが「勉強している」ように見せる一番のポーズだと思うので何か鉛筆持って書いている方がいいのか…???
(スマホで調べる勉強もあるんだけどねぇ…)
息子や娘にとって「働く」ってどういうことだと思ってるんだろう。
(うちのオットの仕事が結構特殊なので、遊んでるのか仕事してるのか子どもにはわかりにくい)
どうか私みたいに、「人生、ずっと勉強が続くって知らなかった」って思ってほしくないし、私だって日常的にアップデートしてるんだからそれを見せていきたいとは思ってるんだけど。
なんとか、働く大人に対するポジティブイメージと、良きサンプルを子どもに見せていきたいなと思うこの頃です。
キッザニアじゃないんだよなぁ~。
なんていうんだろう。
お金持ちや偉い人が、ホームパーティーとかで子どもに仕事の友人を紹介したりその場で仕事の話をしたりするのはご子息たちにとってすごく良い教育になっていると何かの本で読んだことがあり、そういう環境に憧れています。
そういう場ってなんかないのかな。自然と自分事として捉えられるようになると、視野が広がると思うんですよねえ。